応用測量とは簡単に言いますと今まで説明してきた基準点測量等を使用した測量の応用です。
いろいろな測量がありますが、多いのは路線測量と用地測量なのでそれについて説明します。
路線測量と用地測量は対なので順を追っていきます。
路線測量とは読んで字のごとく路線状に行う測量です。
道路の新設や交差点の改良などに行いますが、測量単体ではなく設計も絡んできます。
例えば道路の新設に伴い設計が発生しますが路線測量も含まれる形で発生します。
冒頭でも語りましたが設計を行うためには地形図が必要となります。
地形図を作成するにあたり基準点等の測量も必要となります。
路線測量の流れを簡単に説明します。
基準点測量->水準点測量->現地測量(地形図)-><<設計業務(線形決定等)>>->中心線測量->縦断測量(縦断図)->横断測量(横断図)
路線測量といえば中心線測量以降ですが、全体を指して路線測量だと私は思います。
路線測量を行うために現地測量が必要ですが、測量範囲に基準点が無い場合には基準点を設置しなければならないし、
現地測量を行うためにはかなりの密度で基準点が必要となります。
このため近くに基準点の無い場合は測量範囲近くに1~3級基準点を設置し測量範囲内に高密度で4級基準点を設置します。
それに地形図には標高値を記載しますので、近くに水準点も設置しなければならないです。
路線測量における水準点はKBMと呼び3、4級水準測量で行います。
ここで基準点の必要性についてもう少し説明します。
基準点は現地測量(地形図作成)を行うために必要なのですが、地形図と現地を関連付けることが一番重要だと私は考えます。
設計とは地形図の上に施設等の構造物を描いて行きますので、設計図と地形図は関連付いています。
基準点を介して設計図と現地は関連付いていますので、施工の際に施設等の位置を現地に復元するのが容易となります。
※ 基準点網図
[凡例(図面)]
地形図を作成する測量です、電子データで作成するので縮尺はあまり関係がありませんが1/500程度で作成されます。
一般的な地図とは違い現況の形状をかなり近い形で表現しています。
例えば建物の形とか、道路に敷設している側溝や白線まで再現されています。
それに平面的な図面では高低差がわからないので、地形図には均等な間隔で標高を記載しています。
この地形図をもとに道路等の施設の設計が行われます。
※ 地形図
[凡例(図面)]
設計は専門外なので具体的な説明はできませんが、地形図をもとに概略的な道路等の施設の設計を行い線形(中心線)を決定します。
線形(中心線)の決定は測量側で行われることがありますが、設計側で行われることのほうが多いです。
線形が決定すると中心線の座標が決まります、そのデータをもとに以後の測量を行っていきます。
中心線測量とは設計で決定した中心線をもとに線形図を作成し、中心線を現地に設置する測量です。
中心線とは線なので線上を等間隔ピッチの点として表現します。
例えば、線形の折れ点及びカーブの始終点とか、線上の等間隔(20m、100m)の点として表現します。
この中心線(中心点)を基準点を介し現地に設置していきます。
※ 線形図
[凡例(図面)]
縦断測量とは縦断図を作成するための測量です。
縦断図とは中心線上の地形の形状を測定し図面化したものです。
一般的には4級水準測量または簡易水準測量にて行われます。
中心線測量にて設置した中心点を基準とし、地形の変化点や構造物の標高および距離を測定し図化します。
※ 縦断図
[凡例(図面)]
横断測量とは横断図を作成するための測量です。
横断図とは中心点から線形に直角方向に地形の形状を測定し図化した図面です。
一般的には間接水準にて行われます。
縦断測量と同様に中心点を基準とし、線形の接線方向(直角方向)に地形の変化点や構造物の標高および距離を測定し図化します。
縦断図および横断図は詳細な設計に使用されるほか土量の算出等にも使用されます。
※ 横断図
[凡例(図面)]
幅杭設置測量とは設計で決まった道路等の施設の外形線を現地に設置する測量です。
道路であれば道路幅員及び敷設設備までが施工幅となります、それに少し余裕幅を持たせたものが幅杭線(収用地)となります。
地形によっては、法面を設置したりするので一定幅ではありません。
幅杭設置測量までが路線測量範囲となりますが以後の用地測量にて幅杭を設置する場合もあります。
※ 幅杭設置図
[凡例(図面)]
用地測量とは道路等施設の施工範囲を収用するための測量です。
道路等の施設を新設したり拡幅したりする場合、施工範囲は公共の土地では無い場合が多いため収用する必要があります。
収用するにあたり収用範囲内の境界の形状や所有者を確定する必要があります、それを行うのが用地測量です。
用地測量の流れを簡単に説明します。
資料調査等->仮杭設置->境界立会->境界測量等->用地実測図等作成
用地測量における資料調査とは境界を確定するためにあらゆる資料を収集します。
大半は法務局の公図及び土地登記簿なのですが、それ以外に地積測量図、土地改良、道路査定、各管理図なども含まれます。
それをもとに公図連続図を作成します。
※ 公図連続図
[凡例(図面)]
仮杭設置とは資料調査をもとに現地踏査を行い仮境界(仮杭)を現地に復元していく作業です。
既設境界杭及び現況形状などを考慮し仮杭を設置していきます。
仮杭設置後は仮の境界測量を行い仮境界図面を作成し以後の境界立会の資料とします。
※ 仮境界図面
[凡例(図面)]
境界立会とは土地所有者に仮杭(仮境界)を確認してもらい境界を確定する作業です。
仮境界図面及び仮杭を現地にて確認了承してもらい境界が確定します。
一筆の土地の境界を確定するには、その土地の所有者及び隣接地(隣接する土地)の所有者の承認が必要となります。
そのため土地所有者及び隣接地所有者のいずれかが境界を承認しない場合は境界が確定しません。
境界測量とは境界立会にて確定した仮杭を境界杭に入れ替え境界を確定していく作業です。
基準点より観測を行い境界杭の座標を取得して行きます。
以後の測量として境界点間測量等を行って行きます。
この時点で境界の位置(座標値)が確定し個々の土地の面積も確定します。
境界測量にて確定した境界に幅杭線を追加し収用地を確定して行きます。
一筆の土地において収用地(買収地)と残地に分割して行きます。
それを集約した図面が用地実測図原図等の成果図となります。
用地測量はここまでとなりますが、今後は用地交渉など行い収用地を取得し道路等の施設の施工(工事)が始まります。
※ 用地実測図原図
[凡例(図面)]