水準測量とは、字が示しているように水に準じて行う測量です。
タライなどの器に水を入れると水面ができます、これを断面的に見ると空気と水の境界に線ができますこれを水平線といいます。
この水平線の基準となるのが海面(平均海面)であり、この海面を陸地内部まで浸透させた面をジオイドといいます。
標高とはジオイドを0mとし、そこからの高さで表します。
つまり、ジオイド = 海面(平均海面) = 標高0mとなります。
水準測量は水準点の標高を求める測量です。
レベルは水平線を再現する測量機器であり、標尺などの目盛を読みとることにより水平線(レベル視準線)からの高低差を読み取ります。
※ 水準測量の概略図
[凡例(図面)]
水準点とは石杭、真鍮鋲などでできた測量標で標高値(高さ)の情報を持っています。
標高の取得を目的とする測量の基準点となります。
水準点は基準点ほど配点率が高くないので、何らかの測量をする際に測量範囲に仮の水準点(KBM)を設置する場合が多いです。
水準測量の目的の大半は利水です。
当たり前の話ですが水は標高の高いところから低いところに流れます。
ダムとか護岸などの大規模なものから、下水や排水などの身近なものまで水にかかわるものに必ず必要な測量です。
そのほかにも施設などの建物は水平面が基準となっています、例えば自宅の床面は水平面となっています。
この水平面を再現するのも水準測量の一部です。
公共測量では1級~4級、簡易、間接など多種類の水準測量が存在しています。
水準測量の場合等級は精度により分けられています。
1級、2級水準測量・・ | 1級および2級レベルを使用し直接水準測量にて行う、かなり精度が高い測量。 |
3級水準測量・・・・・ | 3級レベルを使用し直接水準を行う場合と、GNSS(GPS)で実施する場合がある一般的な水準測量。 |
4級、簡易水準測量・・ | 3級レベルを使用し直接水準測量にて行う、山林などの高低差が大きい場合に行う測量で精度は低い。 |
間接水準測量・・・・・ | トランシットおよびトータルステイションにて行う測量で横断測量などにて行う場合が多い。 |